ised議事録

08-212. 設計研第5回: 近藤淳也 講演(2)

題目:「なめらかな会社」

設計研第5回:なめらかな会社

ユーザーからの要望、不具合情報などの共有(つづき)

はてなアイデア――予測市場

 さて、さきほどすこし触れたはてなアイデアについて中心的に紹介したいと思います。ユーザーからの要望や不具合報告をどのように集約すればいいのかを考えた結果、今年の4月に始めた仕組みです。まずはてなアイデアのユーザーは、仮想のアイデアポイントを無条件に1000ポイントもらうことができます。そしてこのポイントを使ってアイデアを株式として購入したり取引することができます。たとえばはてなダイアリーにこういう機能をつけて欲しいということを思いついたら、それをアイデアとして登録して、自分で株式を買う。さらにそのアイデアがいいと思った人がいれば、どんどんその株式を買い増してもらう。ある一定の株式が発行されると新株の発行が止まって、自由な価格での売買が始まる。こういう流れになっています。

 実際の画面を見ますと、「こういうページにこういう仕組みを作ってください」ということが書いてあって、価格の変動グラフが出ています(図:はてなアイデア)。売値と買値が合ったところで売買が成立して、たとえば1株10ポイントというかたちで売買されます。このように、株式市場のなかでどのアイデアの価格が上がるのか、予想が行われることになります。

図:はてなアイデア
図:はてなアイデア

 なぜみなさんがアイデアの売買に参加するのかというと、それは配当があるからです。自分の提案したアイデアがはてなに実装されると、だいたい1.5倍から5倍になってポイントが配当されます。逆にいつまでも実現されないと、株は買われたままになっているし、却下されるとそのままポイントがなくなってしまうという仕組みです。基本的にこのはてなアイデアポイントを増やすことがインセンティブになっています。

 そしてはてなの側では、アイデアの価格が上がってきたものを実装するかしないかを議論するミーティングを毎日します。そしてその内容はPodCastingポッドキャスティング)のかたちで公開しています。ミーティングを録音した音声ファイルをウェブ上でダウンロードできるんですね。いま一日あたり1000ダウンロードくらいありますので、約1000人のかたがその会議を聞いていることになります。またskypeでユーザーが会議に参加できるようになっていて、電話会議でリアルタイムに発言することができます。たとえばはてなからは「これはどう思いますか?」とユーザーの皆さんに直接その場で聞きながら会議を進めていくようなことも始めています。これは非常に面白くて、なかなかうまくいっていると思います。

 サンプルとして、一昨日のミーティングを再生してみましょう(会場に音声流れる)。これはユーザーさんが2名skypeで参加して、はてな側は5人の社員が喋っているという会議の様子です。会議は冗談などもいいながらどんどん進んでいきます。だいたい1日20分ほど、ユーザーさんが出してくれたアイデアのなかで価格が上がっているものを取り上げながら、「じゃあこれは明日までにやります」「誰が担当です」と検討していくわけです。

予測市場とは

図:予測市場
図:予測市場

 このはてなアイデアなのですが、予測市場という仕組みを参考にしています(図:予測市場)。

 アメリカではこの予測市場がいろいろなところで使われるようになっています。たとえば「HSX(Hollywood Stock Exchange)」というサービスは、アメリカの映画ファンたちがたくさん登録されていて、「アカデミー賞をどの作品が取るか」といった予測がそれぞれ銘柄になって証券化されて、取引されている。やはりこれも仮想のポイントを用いて、ユーザーたちが予測をしながら銘柄を自由な価格で売買しています。たとえば今年の春のアカデミー賞では、主な8賞すべてを的中させています*1。同時期に、“Yahoo! Movie”でも「アカデミー賞をどの作品が受賞するかと思いますか」という投票が行われていたのですが、結果は4賞、つまり半分くらいしか当てることができませんでした。その結果、投票システムを上回る予測市場システムの有効性がかなり見えてきているんじゃないかと思います。

 それから“Tech Buzz Game”というIT用語・技術動向の予想市場があります*2。O'ReillyとYahooが一緒にアメリカで運営しているものです。たとえばPodCastingXMLといった技術用語がこれからどんな動向を見せるのかという予測をやっていまして、Yahooの検索回数と連動させて配当が行われる仕組みになっています。そのほかにも、『フューチャー・オブ・ワーク』(トマス・マローン著、ランダムハウス講談社、2004年 asin:4270000368)という書籍のなかでいくつかの事例が紹介されています。マローンが論じているのは、一般に市場と呼ばれるのは組織の外側の資源配分を行っているけれども、組織の内部のリソースについてもマーケットで最適配分ができるということです。

 予測市場の面白さはどこにあるのかというと、ケインズの「美人投票」のような性質を持っているところです*3。たとえばアカデミー賞予測の場合、「自分が好きな作品」に投票するのではなくて、「どの作品を他人は選びそうか」を予測するところにあります。Yahoo Movieの投票が当たらないのは、自分が好きな作品に自分で投票をしてしまうからですね。そうではなくて、「どれが受賞しそうであるか」という予測をしながら、さらに株式価格が変動していくところに強みがある。皆の予測行為が、価格という結果に迅速に反映されていくのがいい。一回の投票では、こうしたフィードバックが働きません。一度大勢が決まると、その傾向はなかなか変わらない。しかし予測市場では、全体の動向を意識したメカニズムが働くために、最終的な予測精度が上がるのではないかと思います。

なぜはてな予測市場を採用したか

 それでは、なぜはてなはこの予測市場をユーザーからの要望を吸い上げる仕組みとして導入したのでしょうか。それは次のような変遷があったからです。

 たとえば単純な問い合わせフォームに、「気付いたことがあれば、なんでも投稿してください」とするとどうなるか。まず同じ問い合わせが大量にやってきて重複します。また問い合わせ数はユーザーの増加に比例してどんどん増加していくので、コールセンターでもつくりますか、という話になってしまう。

 次にコメントやトラックバックを読んでいく方法があります。これははてなダイアリーの初期においてはかなり有効に機能しました。だいたい1ヶ月で85件くらいの要望を改善につながって、ユーザーの信頼を得たという意味で成功したと思います。しかしサービスのほうも、初期はバグも多くて不完全な状態ですが、だんだんとその時期を過ぎて成熟していきます。すると、より細かい意見、インパクトのない意見が増えてきてしまうんですね。そしてこれもユーザー数が増えていくにしたがって書き込み数が増加するので、すべては読めないという問題が出てきます。

 となると、単純な投票システムを使うという方法もあります。要望をある窓口に一括して、その要望をレイティングしてもらう。あるいは賛成・反対に投票してもらうというやり方ですね。しかしこの仕組みの問題は、声の大きいユーザーが得をするということです。「別に現在の機能で満足しているんだけれど」というサイレントマジョリティーの意見はなかなか聞けなくなってしまう。さらに大きい問題は、「利用者の視点」と「提供者の視点」が一致しない場合が多いという点です。たとえば「有料オプションを半額にしてほしい」みたいな要望が出たとき、単なる投票ですと「俺も、俺も」というかたちで票が集まってしまう。しかし、基本的にそのようなアイデアははてなから見れば有用ではないわけです。実ははてなアイデアの当初の仕組みはこれに近いものでした。なぜなら、株式市場という複雑な仕組みをいったいどれだけの人が理解して参加してくれるのか心配だったからです。けれども実際に始めてみると、かなりの数のユーザーが難しいことでも一生懸命に使いこなしてくれるんだなあという実感がありました。そこで最後に市場化したという経緯があります。

 ここでの予測市場の利点は、「視点の共通化」という部分が大きいと思います。つまり「利用者対提供者」という関係の対立軸をつくらないということです。「自分はこれをやってほしい」ということではなくて、「はてながこれをやりそうかどうか」ということを予測して価格付けをすることで、はてな側とユーザー側の視点が共通化するわけです。「はてながこれをやるべきかどうか」ということを、運営者側もユーザー側も全員で考えたうえで、アイデアの重み付けをすることができる。いままでのなかで、もっとも有用な重み付けができる仕組みになったのではないかと思います。

予測市場の効果

 実際にどのような効果が現れているのか、実例を紹介します。三点あります。まず第一に、貢献ユーザーの顕在化です。現在保有しているポイント数とアイデア株式の時価総額を合計したランキングを見ることで、「この人のアイデアはまっとうだ、参考になるな」という貢献ユーザーが顕在化されてくるわけです。単なる声の大きいユーザーではなくて、いいことをいう人が上位に来ている。そんな実感をともなうランキングができ始めていると思います。

 第二に、不具合情報の顕在化に関しても傾向が出始めています。たとえば「はてなダイアリーページを携帯から見るとエラーになっています」というアイデアが登録されたとします。こういう不具合情報は、基本的にはてなの対応する可能性は非常に高い傾向にあります。なぜなら不具合はすぐに対応しなければいけません。ですから配当性向が強いといいますか、ポイントの獲得率が高いことを意味しますので、みなさんが一気に買い増しをして価格が釣りあがります。これによって、いままでの問い合わせフォームでは見つけづらかった小さな不具合が、一気に高い値段が付くことで顕在化するという効果も出ています。

 最後に、「はてならしさ」の共有という点です。つまり、「そのような機能をはてなで実装すべきなのか」という議論が、はてな側とユーザー側が同じ視点でできるようになります。たとえばはてなmixiのような「足跡機能」をつけて欲しいという登録がされても、その値段が釣り上がらない、買い増しがされるまで非常に時間がかかるという現象が起きていて、実際それほど人気のある銘柄にはなっていません。そのような機能をきっとはてなはやらないだろう。そう多くの人は予想しているからではないかと思います。

総選挙はてな

 また新しい話題として、「総選挙はてな」というサービスを先週から始めています(図:総選挙はてな)。これはさきほどの予測市場の仕組みを使って、衆議院の総選挙の動向を占おうというものです。各政党の銘柄を株式にして、アイデアポイントで取引をしてもらっています。これは基本的に選挙が終わったら終了という時限的なサービスなのですが、なかなか有用な情報が出始めているようです。基本的には、ユーザーさんが自分のポイントを最大化しようというインセンティブのもとで、自分が所持している政党の株式を自分の好きな値段で売買しているだけです。ただその売買されている価格を見ると、ある程度有意味な情報が得られそうな値段になっていることが見受けられます。

図:総選挙はてな
図:総選挙はてな

予測市場のほかに

 それでは、予測市場のほかに社内と社外のあいだで最近取り組んだ事例を紹介します。それは“Account Auto-Discovery”という仕様の策定です*4。これはたとえば「ココログというブログサービスを使っている人が、はてなではどのアカウント名を使っているのか」を知らせる仕組みです。つまりブログ間のIDのつながりを示す情報を、どうやってブログのなかに埋め込んで自動的に知らせるかというもので、XMLの仕様策定が関係してくるんですね。この仕様策定があまりこれまでにない新しいフローだったかなと思います。どういうことをやったのかというと、まず、はてなのブログ上で、「今度こういう仕組みをつくりたいと思っているんですけれども、どんな仕様がいいと思いますか」ということを、その仕様の叩き台と一緒に発表してしまいます。そうするといろいろなかたから、「それはXML的には正しくないから、こういうスキーマのほうがいい」「こういうふうにやってはどうか」と意見をどんどん頂くわけです。それをブログ上でどんどんブラッシュアップしていって、最終的な仕様にまとめたんですね。XMLの専門家と呼ばれるかたがその議論に参加して頂いたくこともありました。これが興味深いのは、実際にモノもつくる前から「今後こういうことを検討していきたい」という方針を公開したうえで、いろいろなかたに参加して頂いて仕様を策定した、という点です。普通こうした新サービスの戦略というのは簡単には公開しないものですから、これも情報共有という意味で面白い事例だと思います。

会社と消費者:はてな以外の事例

 さて、ここでいったんはてなの外の事例を見てみたいと思います。さきほど「単なる消費者から物をいう消費者へ」「実際にビジネスに参加する消費者」ということをいいましたが、このような事例は出始めていると思います。ここでは詳しく取り上げませんが、たとえば「たのみこむ」や「復刊ドットコム」のようなサービスがそうです。これらはユーザーの「こういうものを作ってください」という意見を集約して、商品をつくっていくというフローになっています。また「ネットプライス」でも、いままではある程度の消費者が「これを買いたい」というと安く買えるというサービスだったのが、最近ではオリジナルの商品をユーザーの声から企画してつくっていくという流れが出始めていると聞いています。

 また、はてなダイアリーにはブラザー工業さんのブログ*5があるのですが、こんな事例がありました。ブラザー工業さんが、「プリンタとスキャナーが一緒になった複合機を作ったのですが、それをどんなお客さんのところに持って行くと活用してもらえるでしょうか」という提案をブログでしました。そのとき「プレゼント懸賞の募集をしているので、応募と同時に提案をしてください」ということを呼びかけるわけです。その問いかけに対して、ユーザーのほうから「デザイン会社のオフィスはどうだろう」といった提案をもらって、ブラザー工業の社員のかたが実際に持っていく、といったことをやり始めています。こういうことは営業が考えればいいんだという意見もあるかもしれませんが、それをユーザーの側が提案するというのは面白い事例だと思います。

まとめ

 ということで、ここまで会社とユーザーの境界、社内と社外のあいだについて考えてきました。ここで社内と社外の境界を表にまとめてみます(図:はてなの取り組み - 共有するモノ)。

図:はてなの取り組み-共有するモノ
図:はてなの取り組み-共有するモノ

 順に見ていきます。たとえば給与の情報などは誰とも共有しません。決算情報は、社内では共有しているけれども外部にはあまり出さない。ビジネス戦略は社内では全部公開していますが、ユーザーとのあいだでは、先ほどのAccount Auto-Discoveryの実装のケースに見られるように、一部の情報が出始めている。報酬はどうか。これは誰に給料を払うのかということですが、社員には給料を払っていますが、ユーザーには払っていません。ただ今後はもしかすると、はてなアイデアで高得点を獲得している人に対して商品をプレゼントするといったことはあるかもしれません。商品戦略はユーザーに一部公開していますし、不具合情報もそうです。またRSSなどでブログの情報やキーワードの情報が取れたりするということも、APIなどを使ってどんどん進んでいます。ソースコードは、一部GPLGNU General Public License)でつくっているものについては公開を始めています。また物理的な資産は完全に社内に帰属している。このような共有の状況です。

インターネット事業:はてな以外の事例 Web2.0

 ここで再びはてなの外に視点をずらしてみましょう。情報を共有することで組織の外と内をなめらかにするというとき、ほかにどのような事例があるでしょうか。インパクトの強いものですと、たとえばGoogleですね。まずこれは優れた検索システムを無償で公開しているわけです。その仕組みをつくるにあたって相当な投資をしているにもかかわらず、無償でとにかく公開をしてしまう。さらに無償ですからどんどんユーザーが増加する。つまり際限のない設備投資が必要なのですが、それを甘んじて受ける。このことによって、ウェブ上の情報をすべて探し出せるという仕組みを開放し、ウェブ上の情報を探すときの標準的なシステムになりました。そのインフラのうえに構築されたビジネスモデルは、マッチング広告というものでした。なにかを探す人に対して、その検索にマッチした広告を出すことをニーズとしてとらえて、Google AdSenseというビジネス構築を可能にしたわけですね。

 あるいはAmazonでは、AmazonウェブサービスというAPIを使って、Amazon内の商品情報を一般のユーザーにも公開しています。これによってなにが起きたのか。たとえばある本を読んだ人がその本をブログで紹介したいと思ったときに、本やCDの表紙やジャケットの画像を表示したいというニーズがあります。その時に使える仕組みがAmazonのデータベースだけだったという時期がありました。つまり、「ネットで『この書籍』と紹介するときにはAmazon」という地位を獲得した。その結果、Amazonはネットにおける書籍の売り上げをかなり集約することに成功しました。

 たとえばマイクロソフトのWindowsやMS-DOSはどうでしょうか。これもソフトウェアの構築のための情報をある程度共有して、その上でソフトウェアをつくるほうが便利であるという状況を用意することで、OSの標準的な地位ができたのだと思います。

 さらにオープンソースも情報の共有を行っています。ソースコード、あるいは開発プロセスをすべて共有することによって、多くの開発者の知識やアイデアを取り込み、不具合の修正が速いことで信頼性が確保されるなど、いろいろな強みを出しています。

 また最近の話ですと、“Web2.0”という言葉が多く取り沙汰されています*6。「The Web as Platform(プラットフォームとしてのウェブ)」や「リミックス」というキーワードと共に語られることが多いのですが、これは特定の一技術を指しているのではありません。さまざまなサービスがAPIを通じていろいろなデータを提供し、それをサービス提供者ではない第三者が利用して、さらにその上から新しいサービスをつくることが可能であるというような、全体的な仕組みを指している言葉です。これが興味深いのは、思いついたら自分でつくることができる。たとえばAmazonのデータベースを使って、遊び的なサービスを自分で実装することができる。あるいはAmazonの提供しているサービスが気に入らなければ、自分でプログラムを書いて、もうすこし使いやすいものを自分でつくることができる。このプラットフォームも「なめらか」ということに関連してくると思います。

 たとえばGoogle MapのAPIが最近公開されたのですが、はてなでもそれを利用して「はてなマップ」というサービスを始めました。Googleがいろいろな衛星写真を買って、非常に高い投資をして世界地図を作成し、それを無償で公開して、「誰でもいいので勝手にシステムをのせて使ってください」という仕組みになっている。そのおかげで私達ははてなマップをつくることができた。ここで面白いのは、その新しいサービスの収益構造がまったく見えていない段階で、APIやデータを公開して提供する事業者が登場しているという点です。Googleはまさにそういう存在です。こうした戦略によって、Google Mapは世界中の地図を使ったサービスの標準を一気に獲得してしまう可能性があると思います(図:Web 2.0)。

図:Web2.0
図:Web2.0

日本と世界

 そしてなめらかにする境界の最後の3つめとして、「日本と世界」という話があります。これはまだあまりはてなには成功事例がないので、あくまで問題意識にとどまりますが、大きなところで考えているのはこういうことです。それは標準化のプロセスの際には情報の共有が非常に重要である、と。

 たとえばブログのシステムで「トラックバック」というのはかなり市民権を得た仕組みになりました。これは非常に普及したけれども、何年か前にトラックバックなどというものはなかったわけですね。これはMovable Typeを開発したSixApart社のBen Trott氏が、ふと思いついてつくったものでした。そしてトラックバックのできる以前から、たとえばはてなダイアリーにもついているように「リンク元を表示する」という似たような仕組みもありました。さらに現在のはてなダイアリーを見ても、トラックバックの利用者数とリンク元機能の利用者数では、リンク元機能の利用者数のほうが圧倒的に多いという現実があります。しかし、トラックバックは世界的な標準になった。これはなぜだろうか。これはその仕組みの良し悪しに加えて、「ある特定のシステムに依存せずに応用できるシステム」として開発し、それを外部でも活用してもらえるようにドキュメントを英語で用意し、さらにいろいろな開発者に呼びかけるといったプロセスが重要になっているんですね。つまりコミュニケーション能力によってネットの上での仕組みの動向が左右されてきていることを感じています。ですので、はてなとしても日本と世界という境界も非常に意識しなくてはいけないと思っているところです。


*1:註:以下の解説を参照のこと。→H-Yamaguchi.net: 予測市場でみるアカデミー賞:8部門全て的中!

*2:以下の解説を参照のこと。→米Yahoo!、架空の「テクノロジー予測株式市場」を開設

*3:註:ケインズが株式市場を「美人投票」に比喩したとされる点については、「東証 : 株価変動要因」による以下の解説を参照のこと。引用する。「株価は、以上のような要因の他に、理屈では説明できない動きをすることがあります。例えば、業績のよくない会社の株価が、業績のずっとよい会社の株価を上回ることもあります。これは株価の動きは人気に左右される面もあるからです。ケインズの有名な美人投票論がこの事情をうまく説明しています。「株式投資は、投票者が100枚の写真の中から最も美しいと思う6人の女性を選び、その選択が投票者全体の平均的な好みに最も近かった者に商品が与えられるという美人投票に見たてることができよう。この場合、各投票者は自分が最も美しいと思う美女を選ぶのではなく、他の投票者の好みに最も合うと思う美女を選択しなければならず、しかも投票者の全てが問題を同じ観点からみている…」(ケインズ「雇用と利子および貨幣の一般理論」) というわけです。

*4:註:naoyaのはてなダイアリー - Account Auto-Discovery これまでの経緯まとめ

*5:註:ブラザー社員のブログ brotherhood

*6:註:[特集] Web 2.0ってなんだ? - CNET Japanにて邦訳されている、ティム・オライリーの文章を参考のこと。→Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル(前編)後編

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